新たな教育ビジョンの基本方向を示せ

3、教育問題について
(1)教育行政執行方針について

 蝦名議員 新たな北海道が目指す教育ビジョンの基本的な方向について、スケジュールを含めて明らかにしてほしい。民間団体で進めている「北海道教育の日」制定運動について、どう受け止め、どう対応する考えか。
 
相馬教育長 夢ある北海道づくりのために何よりも人材育成が重要だと考えている。このため、夢と希望にあふれ、高い志と向上心を持ち、心豊かでたくましく成長できるよう育んでいくというのが基本的考え方である。検討に当たっては本年七月をめどに外部有識者からなる検討会議を設置し、平成18年中の策定に向けて取り組んでいる。「教育の日」制定については、その実現に向けて支援してまいりたい。


教員資質向上に向け今後どう取り組むか

(2)学力向上対策について

1、教育問題について
 
蝦名議員 わが国において読解力や数学的応用力の低下が明らかになっているが、文部科学省においては学習指導要領の見直しや教員の指導力の向上、全国学力テストの実施などについて検討を始めている。こうした動きについて、教育長としてどう受け止めているのか。
 
相馬教育長 国の動向を注視しつつ、本道の新しい時代を担う子どもたちに基礎・基本を確実に身をつけさせ、学ぶ意欲や自ら考え、主体的に判断する力など「確かな学力」が育成されるよう、引き続き取り組んでいく。また、本道独自で学習状況調査を実施したが、その結果を分析・検討し、本年秋をめどに学習意欲や達成度など本道の子どもたちの学力を把握し、学習指導の改善・充実に生かされるよう努める。

2、土曜講習などについて
 
蝦名議員 北海道における土曜講習の取り組みはどうなっているか。
 
相馬教育長 公立高校においては約九割の学校が放課後に進学や資格取得のために行っている。そのうち半数を超える学校が土曜日にも実施している。道教委としては学校が生徒や保護者、地域からの学力向上や進路実現などの要望に応えられるよう取り組んでいる。

3、総合的な学習の時間について
 
蝦名議員 社会体験活動などを積極的に取り入れることを考えると、長期休業期間などを活用することも有効な手だてだと考えるがどうか。
 
相馬教育長 長期休業日の取り扱いについては、国の動向を注視しつつ本道の児童生徒の確かな学力の育成に向け、指導内容や指導方法も含め総合的に検討しなければならないと考えている。

4、教員の質の向上について
 
蝦名議員 教員の資質向上に向けて、道教委として今後どのような取り組みを進めていく考えか。
 
相馬教育長 本年一月に庁内関係職員で構成するプロジェクトチームを設置し、教員の資質能力向上に関する方策について、本年度末をめどに調査検討を進め、4月以降にできるものから順次具体化を図る。養成、採用、研修、評価のあり方などについて総合的に検討し、教員の資質能力の向上に取り組んでいく。


実施要綱の見直しの方向と時期を明らかに

(3)指導力不足教員について

 蝦名議員 「児童生徒に関する教員の指導力向上制度実施要綱」の見直しの方向と時期について伺いたい。
 
相馬教育長 教職員の資質能力向上に関するプロジェクトチームにおいて、対応策の検討を進めている。本年10月をめどに必要な見直しを行ってまいりたい。