4、教育問題について

人事委裁決に再審請求をした理由は

(1)人事委員会裁決について

1、再審請求について
菅原議員 人事委員会裁決について再審請求するのは、どのような理由なのか。
吉田教育長 裁決に影響を及ぼすような事実の判断に遺漏があったと考えている。

2、人事委員会裁決の問題について
菅原議員 この裁決にはどのような問題があるのか。
吉田教育長 これまで学習指導要領の法的性格の解釈、校長の国歌演奏実施に至る手続き、生徒・保護者らへの影響などについて、審理の中で主張してきたが裁決には反映されず、判断に遺漏がある。

3、市町村教委や学校に対する指導について
菅原議員 道民は入学式・卒業式が混乱すると危惧している。今後どのように対応するのか。
吉田教育長 各種校長会に、道教委の基本的な考え方に変わりはないと説明してきた。人事委員会裁決に関し、見解を改めて市町村教育委員会、学校に通知する。

中教審の論議に道内意見を反映

(2)教育課程の未履修問題について

1、再発防止の取り組みについて
菅原議員 未履修問題については、国においても実態を踏まえた改善が図られるべきだ。
吉田教育長 国の見直しの推移を十分注視し、道教委としても学校指導要領に基づく教育課程の編成・実施が確実に行われるように努める。

2、学習指導要領について
菅原議員 中央教育審議会の論議に、道内の学校の意見が反映されるように働きかけるべきだ。
吉田教育長 国の「各教科担当指導主事会議」や全国都道府県教育長協議会などの場で伝える。

3、長期休業の活用について
菅原議員 生徒の学力確保のために、夏・冬休みを短縮して授業日数を増やしてはどうか。校長の権限で学校の実態に見合った教育課程を編成してはどうか。
吉田教育長 道立学校の夏季・冬季休業日は、校長の裁量で弾力的に取り扱うことができる。管理規則に定められた弾力的な取り扱いについて周知を図る。

年1回の把握定期調査では不足

(3)いじめ問題について

1、道教委の対応について
菅原議員 実態を正確に把握するまで一年余も経過したのは誠に遺憾。再発防止に向けてどのように対応するのか。
吉田教育長 市町村教委を指導し得る立場なので、もっと前面にたってスピード感を持った対応をすべきであり、誠に遺憾に思っている。今回のことを反省材料として、組織全体の情報伝達の迅速化、職員の敏感な職務対応に努め、市町村教委に対し迅速、適切な指導・助言を行う。

2、的確な実態の把握について
菅原議員 いじめの把握には年1回の定期調査では足りない。今後もさまざまな形の調査を進め、学校・家庭・地域が一体となった体制づくりを進めよ。
吉田教育長 今回の緊急調査以後も、児童相談所や道警などと連携しながら調査項目を検討し、実態把握に向けた調査を進めていく。調査結果は学校にフィードバックし、いじめの根絶に向け関係者が一体となった取り組みを充実させる。

3、児童生徒自らの取り組みについて
菅原議員 児童生徒自らの取り組みも必要。人の痛み、苦しみ、悲しみ、正義心を育てる教育にどのように取り組むのか。
吉田教育長 いじめは人間として絶対に許されないという意識を一人ひとりの児童生徒に徹底させ、ディスカッション、シンポジウムなど自ら参加し、考えを深めることができる取り組みを推進する。

いじめ問題で問う道教委の責任所在

(4)道教委の責任について

菅原議員 未履修問題といじめ問題は、教育に対する不信を残した。未履修問題では守るべきルールを勝手に逸脱し、いじめ問題では適切さを欠き、事態を放置してきた責任は重い。
吉田教育長 必履修科目の取り扱いに関し、管理や指導にあたる職員が、職責を果たさずに誠に遺憾。いじめ問題については、経緯やその内容、関係職員のかかわり方などについて、精査、検討を行っており、できるだけ早期に結果をとりまとめ、職責に応じて厳正に対処する。




その他の一般質問(自民党・道民会議)

□岩間英彦(伊達市)
一、北海道住生活基本計画について
一、障害保健福祉施策について
一、今後の森林づくりについて

□村田憲俊(後志支庁)
一、ものづくり産業振興について
一、ものづくり産業と農業振興について
一、ものづくり産業と環境政策について

□柿木克弘(美唄市)
一、建設業のソフトランディング対策について
一、新生ほっかいどう資金について
一、環境問題について
一、児童虐待について
一、いじめ問題について

□石塚正寛(留萌市)
一、「産消協働」の推進とその成果検証について
一、公営住宅政策について
一、ノルディックスキー世界選手権札幌大会に対する道の対応について

□山本雅紀(室蘭市)
一、PCB廃棄物処理事業について
一、人事委員会裁決について

□喜多龍一(十勝支庁)
一、科学技術振興について