一、道政上の諸課題について 2


札幌医大の定数増で会議設置を

(8)道州制特区第2次提案について
1、札幌医科大学の定員増について
小畑議員 届け出が不要になった札幌医大の定数増を早期に決定するため、庁内に「札幌医科大学の定数増検討会議」を設置し、当面の対策や中期的な対策を検討すべきだ。

高橋知事 札幌医大の定員増にあたって、施設改修や設備整備、教員確保など教育環境の整備のあり方を検討する必要があり、検討会議を設置する。

2、当面の対策について
小畑議員 全国の医育大学の臨時定数増として北海道は15人が認められた。道州制特区の成果をアピールするために平成21年度旭川医大の臨時枠を10人、札幌医大は恒久枠5人とすることを検討すべきだ。

高橋知事 道州制特区を定員増については両大学の意向を把握して検討したい。

道新幹線の札幌延伸への対応は

(9)北海道新幹線の札幌延伸について
小畑議員 新函館〜札幌の財源確保は、夏の概算要求時までに成案が得られるように検討が進められている。予断を許さない状況だが、どのように対応するのか。

高橋知事 これまで以上に広報・PR活動を強力に展開し、時期を失することなく、効果的な中央要請活動を実施するなど最大限の努力をする。

地域経済活性化の具体的内容は

(10)「地域経済活性化ビジョン」について
小畑議員 特に厳しい環境にある建設業の経営改革の取り組みについて、ビジョンでの具体的な内容はどのようになっているのか。

高橋知事 人材の育成・確保や市場の開拓など経営上の課題もあるため、地域の関係団体などと連携し、建設業等経営革新補助事業や国の支援制度も効果的に活用し、建設業の新分野進出の取り組みを支援する。

環境宣言でどう行動するのか

(11)環境問題について
小畑議員 知事は北海道環境宣言を発表したが、改めて「エコアイランド北海道」にかける思いを伺う。

高橋知事 北海道環境宣言を実効性あるものにするために、総合的な指針の策定やキャンペーンの実施などに取り組み、北海道の風土にふさわしいやすらぎ、ゆとりなど真の豊かさが感じられる「エコアイランド北海道」を進める。

アイヌ民族のため総合施策の確立を

(12)アイヌ民族政策について
1、国会決議について
小畑議員 国会は「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議案」を全会一致で決議したが、知事はこの決議をどのように受け止めているのか。

高橋知事 大変意義があり、この決議を契機に国が主体となって生活向上や教育の充実などを含め、総合的な施策の確立が図られることを期待している。

2、今後の取り組みについて
小畑議員 アイヌの方々の社会的・経済的地位向上を図るため総合的な施策の確立に取り組む必要がある。

高橋知事 道は第2次「アイヌの人たちの生活向上に関する推進方策」の策定に取り組んでいる。国へはアイヌ民族へ位置づけなどについて審議する機関の設置や、総合施策の確立について要望している。さまざまな機会をとらえ、積極的に国へ働きかける。

後期高齢者制度で国へ改善の意見を

(13)後期高齢者医療制度について
小畑議員 政府・与党は制度の根幹を維持しつつ、運用面で改善を図るとしている。道も積極的に国へ意見を述べるべきだ。

高橋知事 高齢者への医療制度が将来にわたって安定して運営されることが大切。全国知事会で国へ低所得者らへの必要な対策の検討、新たな措置の実施で財政負担を地方に転嫁しないなどを要望した。

ドクターヘリ2機目の配置はいつか

(14)医療問題について
1、必要な医師数について
小畑議員 厚生労働省の有識者会議は今年度「安心と希望の医療確保ビジョン」を策定するが、道も医師の必要数を積算し、確保を国へ強く要望すべきだ。

高橋知事 道内604病院の勤務実態調査の結果、回答のあった458病院で必要な医師の要望数は458人だった。地域医療を担う医師の養成・確保を国へ強く要望する。

2、ドクターヘリについて
小畑議員 2機目の配置についてはいつごろまでに結論を出すのか。

高橋知事 国の動向や北海道総合保健医療協議会の提言を踏まえ、来年度からの導入を目指し、年内には地域を選定したい。

TAC見直しにどう対応するか
(15)水産問題について
小畑議員 水産庁はTAC(200カイリ内の漁業管理を目的にした漁獲可能量)を見直す方針。削減されると、燃油高騰もあり漁業経営に深刻な影響が及ぶが、どう対応するのか。

武内水産林務部長 国の「TAC制度等の検討に係る有識者懇談会」で資源評価、漁業者意見の配慮などを勘案したTAC設定など、本道水産業の現状に即した制度になるよう、働きかけていく。