ごあいさつ

ラピダス進出を機にデジタル集積地へ
北海道を「世界の宝」にしよう

令和5年7月

自民党道連会長
中村 裕之

 このたび第86回自民党道連定期大会におきまして、伊東良孝会長の後を受け、第29代道連会長という大役を務めさせていただくことになりました。皆さまには絶大なるご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 政府はデジタル社会の実現を成長戦略の柱に掲げており、道内では次世代半導体の量産化を目指すラピダスの進出計画が進んでいます。世界最先端2ナノメートルの半導体をつくる製造拠点を千歳市に建設するということで、岸田文雄首相も記者会見で、「政府として必要な支援を講じていく」と全面的にバックアップする姿勢を明らかにしました。投資額は官民合わせて計5兆円規模、まさに国家プロジェクトであり、地域の経済再生と雇用創出に莫大な効果が期待されています。多くの高所得技術者が北海道に住み、全道にリフレッシュの場を求めるようになります。

 デジタルインフラの重要性が高まる中、首都圏や関西に集中しているデータセンターを地方に分散化する動きも加速しています。その拠点となるのが北海道と九州です。北海道には冷涼な気候と再生可能エネルギーの宝庫という強みがあり、多くの電力を消費するデータセンターに適した地域です。ラピダスが掲げる「北海道バレー構想」の実現と併せて、世界をリードするようなデジタル産業の集積地に育てていきたいと考えています。

 また、北海道は食料自給率210%を超える食料基地であり、エネルギー分野においても洋上風力、原発再稼働など、大きなポテンシャルを持っています。こうした価値を最大限に磨き上げ、今後10年間で北海道を「世界の宝」へと仕上げていくことが、私に課せられた使命だと感じています。

 しかし、足元を見ると燃油や食料品、生産資材の価格高騰に加え、6月から電気料金が値上げされ、多くの皆さんがご苦労をされているかと思います。物価高騰につきましても、家計や事業者に対する支援策をしっかり前へと進めてまいります。

 また、防災・減災対策も重要課題です。発生の切迫性が指摘される日本海溝・千島海溝沿い巨大地震により、太平洋側の発電所が津波被害を受けるとブラックアウトの恐れもあり、最大で20万人の方が命を失う恐れがあります。避難道や避難施設の整備、北本連系線や海底送電ケーブルなどを使った電力の確保、支援を必要とする方々の避難訓練など、ハード・ソフト両面から地域防災力を強化し、皆さんと力を合わせて、こうした危機を乗り越えていきたいと思っています。

 現在、自民党道連に所属する国会議員は16人います。私たちの仲間を1人でも多く増やすことが世界の中で輝く北海道の実現につながるという心構えで、次期衆院選における必勝態勢の構築に全力で取り組んでまいります。党員・党友の皆さまには、これまで以上のお力をお与えいただきますよう心よりお願い申し上げます。


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