ごあいさつ

災害派遣、PKOで高まる国民の信頼
「自衛隊の合憲化」は私たちの使命

自民党道連会長
吉川 貴盛

 南スーダンの国連平和安全維持活動(PKO)に派遣されていた陸上自衛隊の最後の部隊が5月27日に帰国し、5年4カ月にわたる活動が終了しました。約260kmの道路や97の施設を建設するなど、過去最大規模の実績を上げ、活動に「一定の区切り」がついたことから政府が撤収を決めました。

 活動には道内部隊からも多数の隊員が参加しました。「治安は安定している」と言われながらも、一時は何があってもおかしくない状況だったと聞きました。死傷者を出さなかったのは、日頃の訓練と適切な状況判断の賜物です。過酷な状況の中、国際貢献のために尽力された隊員の皆さん、ご家族の皆さんに心から敬意と感謝を表します。

 災害派遣やPKOなどの地道な活動に伴い、近年、自衛隊に対する国民の評価が変化しています。平成24年の内閣府の調査では、過去最高となる91.7%の人が自衛隊に「良い印象を持っている」と回答しました。中央調査社が昨年実施した調査でも、公的役割を持つ機関や職業のうち「信頼できる」と答えた人の割合が最も高かったのが自衛隊でした。次いで医療機関、銀行、裁判官の順でした。

 多くの日本人から評価される自衛隊ですが、憲法学者の7割近くが自衛隊を「違憲」とするなど、憲法上の位置付けは極めてあいまいな状態のままです。

 昨年6月、NHK日曜討論で共産党・藤野保史政策委員長が「日本の防衛費は『人を殺すための予算』」と発言し、辞任に追い込まれましたが、これが共産党の本音です。志位和夫委員長に至っては「自衛隊は憲法違反であり段階的に解消を図っていく」と主張する一方で、「9条の完全実施にふみだすまでの間に大規模災害などがあれば、自衛隊も活用する」と発言しています。「憲法違反だけど働いてもらいます」、そんなご都合主義が通るはずもなく、無責任としか言いようがありません。

 その共産党と共同歩調をとる民進党も「日本の平和は憲法9条と日米同盟で守られてきた」と主張しています。9条が平和主義を支える柱だったことは事実ですが、自衛隊なしには平和は成し得なかったということを忘れてはなりません。

 安倍晋三総裁は「自衛隊を合憲化することが私の世代の使命だ」として、2020年の施行を目指す方針を明らかにしました。具体的には、9条1項の「戦争放棄」、2項の「戦力の不保持」をそのまま残し、自衛隊の存在を記述する条文を追加する「加憲」を行うという考えです。

 同じ敗戦国の西ドイツでは当初、米英仏ソが国防を担っていましたが、1952年に連邦軍が創設され、憲法にも明記されています。日本国憲法が、北朝鮮をはじめとする現在の国際情勢にそぐわない内容となっていることは明らかです。緊急事態条項の検討を含め、衆参両院での議論を深めていきたいと思います。
 

 



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