ごあいさつ

北海道を食料・エネルギーの一大基地に
日本の発展に必要な新青函トンネル

自民党道連会長
吉川 貴盛

 

 

 待望の北海道新幹線開業から間もなく1年がたちます。来道者数は開業前の2倍近くに増え、活況を呈していますが、その一方で、JR北海道の事業見直しに伴い、道内の鉄道交通が大きな岐路を迎えています。

 道議会自民党・道民会議でも、いち早く「鉄道交通網体系調査会」を立ち上げ、持続可能な総合交通体系の構築に向けた検討を進めています。

 そんな中、将来における北海道の交通体系のあり方に大きな影響を与えるある構想≠ェ浮上しています。

 建設会社や商社など、200の企業や団体でつくる「日本プロジェクト産業協議会」が、東京五輪後のインフラ事業に関する国への提言書に盛り込んだ「新たな青函トンネル2本の建設構想」です。

 ご承知の通り、現在の青函トンネルは新幹線と貨物列車が共用しているため、トンネル内の新幹線の最高速度は140`に制限されています。貨物列車用と無人自動車用の2本のトンネルを新設し、既存のトンネルを新幹線専用にすれば、260`までの高速化が可能になり、現在4時間を超える東京―新函館北斗間の所要時間を3時間台に短縮できるというのです。

 また、トラックなどの車両をそのまま列車に積み込める「カートレイン」の活用や、将来サハリンと北海道がパイプラインで結ばれた場合を想定し、本州へ天然ガスを輸送できる設備の敷設も提言書の中に書かれています。

 トンネル2本の事業費は約7500億円、送電線使用料や貨物列車の通行料で、50年で回収できると見込んでいます。

 党として本格的な協議はまだこれからの話ですが、私は北海道だけではなく日本全体の発展のために、この第2、第3の青函トンネルが必要不可欠であると考えています。

 全国の商業・工業成長率をみると、残念ながら北海道だけが突出して低く、同じ島である九州と四国は本州と同水準という結果でした。九州と本州の間にはトンネルと橋の計4ルートがあり、四国にも3本の橋がありますが、北海道と本州を結ぶ陸路は青函トンネル1本しかなく、ほかの地域から隔絶されていることが理由に考えられます。

 人やモノの行き来が活発になれば、法人税、所得税、消費税などの税収がアップします。

 「人口減少が進む中、需要があるのか」と事業の必要性を疑問視する声もありますが、考え方がまったく逆です。人口が減っていくからこそ、「大きな潜在力を持った北海道を、日本の食料・エネルギーの一大基地にする」というくらいの、思い切った発想で活力ある地域づくりに取り組まねばなりません。

 経済的に自立した稼げる地域をつくることが、北海道の将来を明るくする一番の近道です。皆さんと共に議論を深めてまいりたいと思います。

 



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